ビデオアートプログラムA第41回:アングン・プリアムボド


上映作品について

インドネシアでは、80年代末から流行し膨大に増えた「シネマ・エレクトロニック」(シネトロン)というテレビドラマがあります。シネトロンは同国の中低層家庭にとって身近な娯楽であり、アングン・プリアムボドの映像作品は、シネトロンの最初に流れるビデオ・クリップを真似てインドネシア都市部に住む人々の夢を描き出します。壮麗な住宅、専用プール、欧米風の朝食などに象徴される大金持ちの生活。それらは富豪を夢見る中流階級の消費活動を刺激し続けます。《ありえない愛》と題された4分の映像は典型的なシネトロンの物語の形をとり、アングンはすべての登場人物を演じています。そのわざとらしい演技や貧者と富豪の逆転ゲームといった陳腐なストーリー展開によって、それに簡単に入り込む聴衆そして社会を喜劇の形をとりつつ揶揄しています。

ゲスト・キュレーター [レオナルド・バルトロメオ(ルアンルパ/ジャカルタ)]

アングン・プリアムボド

1977年インドネシア、東ジャワ生まれ。ジャカルタ・アート・インスティテュート、インテリア・デザイン専攻卒業。ジャカルタを拠点にディレクター、俳優、ビジュアルアーティストとして活動。ユーモラスな方法で都市社会と文化を批評する。テート・モダン(2010)やシンガポール・ビエンナーレ(2013)で作品を発表。2011年にはバンドン現代芸術賞で最優秀芸術賞を受賞するなど幅広い分野で注目を集める。

上映作品

《シネマ・エレクトロニック》/Sinema Elektronik、2009年、カラー、サウンド、4’01”

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