ビデオアートプログラムA第38回:ケヴィン・シュミット


上映作品について

シュミットは、日没後から翌朝まで11時間以上をかけて、小さなボートに積んだ大型スクリーンに、ピーター・ジャクソン監督の映画「ロード・オブ・ザ・リング(三部作)」を上映しながら川を下るというパフォーマンスを行ないました。鑑賞者は、異界を舞台に勇者が繰り広げる「叙事詩的な」旅と、作家が現実の自然を相手に敢行した「叙事詩の流れのように長く壮大な」旅、二つの旅を同時に目撃することになります。この二つの旅——荒唐無稽だけれどもリアルなシュミットによる挑戦と、世界の命運をかけた壮絶ではあるものの所詮フィクションにすぎない妖精や魔法使いたちによる闘い——の対比は、いずれも勇気を試されているという共通点だけでなく、両者の間に際立つ差違をユーモラスに提示しています。

ケヴィン・シュミット

1972年 カナダ、オタワ生まれ。バンクーバー在住。1997年 エミリー・カー・インスティテュート・オブ・アート・アンド・デザイン卒業。2008年ホワイトホース(ユーコン準州・カナダ)2011年フォーゴ島(ニューファンドランド)でのレジデンスに参加。モントリオール現代美術館(2011)など国内外で個展を開催。2013年のモントリオール・ビエンナーレなどグループ展にも多数参加。2008年ジャック&ドリス・シャドボルト財団のVIVAアワード受賞。

上映作品

《エピック・ジャーニー》/Epic Journey、2010年、シングルチャンネルHDビデオ、ステレオサウンド、11°30’

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