これから

特別展
鷹野隆大 カスババ
―この日常を生きのびるために―

2025年9月27日(土) — 12月7日(日)

《2023.03.24.sc.#035》〈CVD19〉より 2023 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

鷹野隆大(1963_)は写真集『IN MY ROOM』(2005)で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞し、現在も国内外で活躍を続ける写真家、アーティストです。鷹野は『IN MY ROOM』に代表されるセクシュアリティをテーマとした作品と並行し、〈毎日写真〉や〈カスババ〉といった日常のスナップショットを手がけ、さらに東日本大震災以降、「影」を被写体とした写真の根源に迫るテーマにも取り組んでいます。本展のタイトルである〈カスババ〉とは鷹野による造語で、カスのような場所(バ)の複数形です。
大規模な自然災害や感染症の世界的流行、経済発展による環境破壊や都市開発など、私たちは急速な時代の変化の渦中を生きています。鷹野は美しいものだけではない現実を受け入れ、弱いものもみにくいものもそのまま、むき出しのイメージを見る者へ提示します。私たちは、身近でありながら目を凝らして見ることのない、自身が生きる日常の豊かさと混乱を、鷹野の作品を通しあらためて目にするでしょう。初公開作品を含め鷹野の軌跡を概観する本展が、出口が見えなくなりつつあるこの日常を生きのびるヒントとなればさいわいです。

展覧会チラシ

《2002.09.08.M.#b08》〈立ち上がれキクオ〉より 2002 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

《レースの入った紫のキャミソールを着ている(2005.01.09.L.#04)》〈IN MY ROOM〉より 2005、東京都写真美術館蔵 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

《2012.08.12.#b30》〈毎日写真〉より 2012 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

《2015.10.28.#a28》〈カスババ2〉より 2015、東京都写真美術館蔵 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

《2023.03.24.sc.#035》〈CVD19〉より 2023 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

基本情報

会期
2025年9月27日(土) — 12月7日(日)
開館時間
10:00–17:00

※入場は閉館の30分前まで

会場
広島市現代美術館 展示室B-2、B-3
アクセス
休館日
月曜日(ただし10/13、11/3、11/24は開館)、10/14(火)、11/4(火)、11/25(火)
観覧料
一般1,100円 (850円)、大学生800円 (600円)、高校生・65歳以上550円 (400円)、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
※本展チケットで同時開催中のコレクション展もご覧いただけます
※原爆障害者章、身体障害者手帳ほかをお持ちの方と、その介添者は無料 詳細はこちら


【前売券】
オンラインショップ「339」
チケットぴあ〈Pコード 995-608〉
※販売は9月26日(金)まで
※広島市現代美術館の受付でも販売しています
主催
広島市現代美術館
後援
広島県、広島市教育委員会、中国新聞社、朝日新聞広島総局、毎日新聞広島支局、読売新聞社広島総局、中国放送、テレビ新広島、広島テレビ、 広島ホームテレビ、広島エフエム放送、尾道エフエム放送
企画協力
東京都写真美術館
割引
【文化の日】11月3日:全館無料
県美×現美×ひろ美 相互割引

関連イベント

展覧会カタログ

展覧会カタログ

価格|3,600円+税
仕様|A5判、358ページ
言語|日英バイリンガル
デザイン|北川一成(GRAPH)、吉本雅俊(GRAPH)、八戸藍(GRAPH)
発行|水声社

目次

ごあいさつ
カスババ 鷹野隆大
距離と接触の写真 遠藤みゆき
銀粒子、残骸、滓、影 沢山遼
共鳴するハンマーの音を聴く—クィアとフェミニズムの交差する地平から、鷹野隆大作品を再読する 高嶋慈
分/身の写/真 伊藤亜紗
NeS 氏に寄せて 鷹野隆大
北川さん 鷹野隆大
西澤さん 鷹野隆大
年譜
参考文献
作品リスト

イベント・カレンダー

開館時間10:00-17:00
TEL082-264-1121