Title
HARBIN 1945 WINTER
Artist
諏訪敦
Year
2015-16
Material
油彩・キャンバス、パネル

作品解説

スペインに2年間滞在し、画家としてのキャリアをスタートさせました。帰国後、前衛舞踏家の大野一雄を取材して作品制作したことを機に、対象の徹底した観察に加え、対象との対話や資料調査を積み上げて制作を行うようになります。本作は敗戦直後に旧満州で亡くなった作者の祖母を主題としています。現地取材や医学的知見に基づきながら、祖母に起きたことを追体験させるように、当時の人々が経験した飢餓や伝染病に侵された痕跡を健康的な肉体をもつ裸婦像の上から描きこんでいきました。体験を語る者が不在となった状況下、経験していない事象について非当事者が「見る」ことをどこまで拡張できるか問い続けています。

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