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オープン・プログラム 上映
ゴードン・マッタ=クラーク 映像作品上映

2026年2月14日(土) — 6月7日(日)

「コレクション展2025-III」にあわせて、ゴードン・マッタ=クラーク(1943–1978)の映像作品を上映いたします。マッタ=クラークはコーネル大学で建築を学び、パリのソルボンヌ大学では文学や現代思想に触れ、脱構築的な哲学から大きな影響を受けました。1970年代にはニューヨークを拠点に活動し、取り壊し予定の建物に大胆な切断を施す「ビルディング・カット」と呼ばれる介入的な作品で知られるようになります。
今回上映する《分割》(1974)は、郊外住宅の壁を縦に切り裂き、内と外の境界を露わにすることで、日常的な住空間の脆さを示した作品です。また《円錐の交差》(1975)では、パリの歴史的建造物に円錐状の切断を施し、都市再開発の只中にある建築の記憶と消失を可視化しました。これらの映像は単なる記録にとどまらず、建築を素材とした「反芸術」として、デュシャン以降の系譜に連なる批評的実践といえます。
「コレクション展2025-III」のテーマの一つである「解体力」は、既存の価値観や表現形式を問い直し、解体する力を芸術の根源的な衝動として捉えています。マッタ=クラークの実践はその象徴であり、解体という行為を通じて都市空間や社会制度のあり方を問い直し、新たな創造の可能性を提示しています。
 

上映作品

1. 《分割》1974、モノクロ、カラー/サイレント、10分50秒
2. 《円錐の交差》1975、カラー/サイレント、18分40秒

ゴードン・マッタ=クラーク

1943年、アメリカ、ニューヨーク生まれ。チリ人画家ロベルト・マッタとアメリカ人アーティストのアン・クラークを両親に持ち、大学で建築を学んだ後、パリで思想や文化に触れながら独自の視点を育む。帰国後はニューヨークを拠点に、都市空間や建築物への批評的アプローチを展開し、社会構造や空間の在り方を問い直す実践で注目される。また、食を芸術に取り込む活動にも取り組み、料理や食事の場を通して共同体や社会関係の再考を試みる。建築、写真、映像、パフォーマンスなど多領域を横断し、短い生涯ながら現代美術と建築思想に大きな影響を残した。1978年逝去。

基本情報

会期
2026年2月14日(土) — 6月7日(日)
開館時間
10:00—17:00

会場
広島市現代美術館 メディアライブラリー
休館日
月曜日(ただし2/23、5/4は開館)、2/24(火)、5/7(木)
観覧料
無料
主催
広島市現代美術館

イベント・カレンダー

開館時間10:00-17:00
TEL082-264-1121