新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のため、2/29日(土)~4/12(日)まで臨時休館いたします(※4/13(月)は通常休館日)。

式場隆三郎:脳室反射鏡

【新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための臨時休館】

新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のため、広島市現代美術館は2020年2月29日(土)~3月29日(日)まで臨時休館としておりましたが、4月12日(日)まで休館を延長いたします(※4月13日(月)は通常休館日)。4月14日(火)以降については、改めてお知らせいたします。特別展「式場隆三郎:脳室反射鏡」では、会期中に予定しておりました関連プログラムについては、すべて中止とさせていただきます。楽しみにしてくださっていた皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

展覧会概要

会期
2020年3月14日(土)4月14日(火)[予定]-5月17日(日)
開館時間
10:00-17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日

月曜日(ただし、5/4は開館)、5/7(木)

会場

広島市現代美術館(広島市南区比治山公園1-1)アクセス

観覧料
一般1,000円(800円)、大学生700円(600円)、
高校生・65歳以上500円(400円)、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
※ 5月5日(こどもの日)は高校生無料
主催
広島市現代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
後援
日本民藝協会、新潟大学医学部学士会(有壬会)、広島県、
広島市教育委員会、広島エフエム放送、尾道エフエム放送
協賛
ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜
特別協力
医療法人式場病院
助成
公益財団法人ポーラ美術振興財団
式場隆三郎(一八九八~一九六五)は現在の新潟県五泉市に生まれ、新潟医学専門学校(現・新潟大学医学部)に学んだ精神科医であった。医業のかたわら、民藝運動、ゴッホ論、精神病理学入門、性教育書に至る驚くべき健筆をふるい、生涯の著書は約二〇〇冊に及ぶ。ゴッホ複製画展や山下清展などの事業も手がけ、広範な大衆の関心と趣味を先導した。式場の多分野にわたる啓蒙的な活動は、私たちの芸術観の形成(例えば「天才/狂気」「制作/宿命」「芸術/生活」といった観念連合)にあずかるものであった。幅広く時代に導かれ、幅広く時代を導いた式場は、近現代日本の文化史に重要な文脈を与えたのである。可視(科学)と不可視(芸術)の両極を往還した特異な個性を評する文字として、副題を式場の著書(一九三九年)から採って「脳室反射鏡」とした。その多彩な足跡を、約二〇〇点の作品・資料を通じてたどる。

展示のポイント

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芸術と医学

式場隆三郎の青年期

式場は新潟市での医学生時代に白樺派に傾倒、武者小路実篤、柳宗悦、岸田劉生らの知遇を得る。同級の吉田璋也、橋本敬三らと同人誌『アダム』を創刊(一九一九年)、彼らは新潟市内で泰西美術複製展覧会や、実篤、宗悦の講演会などを開き、新しき村新潟支部を名乗った。式場は、柳宗悦による木喰仏の全国調査に協力、民藝運動にも同伴し、さらにゴッホの精神病理学的な研究に手を染める。当時の貴重な資料を通じ、若き日の式場を育んだ大正期の文化環境をみる。

同人誌『アダム』1921年刊

『アダム』1920年刊
(岸田劉生画)

芸術と宿命

美術と文学をめぐる仕事

式場が戦後に全国巡回させたゴッホ複製画などを紹介する。これらは、多くの日本人が初めて見たゴッホ作品であり、「炎の人」としてのゴッホ像を決定づけた。また、式場は東京深川の特異な住宅建築《二笑亭》を見出し、山下清のプロモーターを務め、初期の草間彌生を支援し、北条民雄・永井隆・三島由紀夫とも親交する。式場は著書『宿命の芸術』(一九四三年)の序文で、「宿命的な芸術家」に「健全な人生に対する憧れと、誠実な自己省察」を見出す姿勢を示す。そこには、人間性の中心と周縁を同じ平面上に見る視野があった。

生誕百年記念ゴッホ展(東京、1953年)

生誕百年記念ゴッホ展(東京、1953年)

芸術と生活

民藝運動との関わりを中心に

式場は学生時代に柳宗悦を知り、生涯にわたって「私の芸術に関する恩師」と仰いだ。彼は民藝運動に初期から参画、芹沢銈介、バーナード・リーチ、富本憲吉らとも親交を結んでいる。式場邸(現存)の設計には、宗悦や濱田庄司、河井寛次郎が携わっており、いわゆる「民藝建築」の代表作となった。一方、彼は『人妻の教養』『結婚の饗宴』『独身者の性生活』といった著作でジャーナリズムの寵児となり、出版社やホテルの経営にも関わっている。広く雅俗をまたいだ式場の活動には、人間とその生活への深い愛着があった。

木喰

二笑亭入口ホール
(1937年頃撮影)

関連プログラム

講演会

講演会①「日本の二笑亭と世界のヘンな建物」

講師:
藤森照信(建築史家、建築家、東京都江戸東京博物館館長)
日時:
2020年3月29日(日)14:00〜15:30
会場:
地下1階ミュージアムスタジオ
定員:
100名

※要展覧会チケット(半券可)、当日10:00より受付にて整理券配布

藤森照信

藤森照信 (ふじもり・てるのぶ)

建築史家・建築家・東京都江戸東京博物館館長

1946年長野生まれ。東北大学、東京大学大学院で日本近代建築史を学ぶ。1974年に「建築探偵団」を結成、1986年に『建築探偵の冒険・東京篇』でサントリー学芸賞受賞。同年、赤瀬川原平、南伸坊らと「路上観察学会」を結成。44歳より設計を始め、植物や自然素材を建物の屋根や壁に大胆に取り込んだ建築を手がける。神長官守矢史料館(茅野市、1991)、赤瀬川原平氏邸(町田市、1997)、神勝寺寺務所 松堂(福山市、2014)等建築作品多数。


講演会②「式場隆三郎が美術史に残したもの」

『山下清と昭和の美術』著者の二人が式場隆三郎とその周辺について語ります。

講師:
服部正(甲南大学文学部教授)、藤原貞朗(茨城大学人文社会科学部教授)
日時:
2020年4月25日(土)14:00~16:00
会場:
地下1階ミュージアムスタジオ
定員:
100名

※要展覧会チケット(半券可)、当日10:00より受付にて整理券配布

『山下清と昭和の美術』服部 正・藤原 貞朗 著(名古屋大学出版会、2014)

「特異児童」や「日本のゴッホ」など、次々と綽名=イメージを与えられてきた美術家・山下清。
その貼絵が大衆に愛され続ける一方、芸術の世界にも福祉の世界にも落ち着く場所のなかった彼の存在を通して、昭和の美術と福祉と文化の歴史を新たに問い直す一冊。

服部正

服部正 (はっとり・ただし)

甲南大学文学部教授

1967年兵庫生まれ。大阪大学大学院文学研究科で美術史を学ぶ。兵庫県立美術館、横尾忠則現代美術館学芸員を経て、2013年より甲南大学文学部准教授、2019年より現職。アウトサイダー・アートやアール・ブリュット、障がい者の創作活動などについての研究や展覧会企画を行う。主な展覧会企画に「解剖と変容:プルニー&ゼマーンコヴァー」(兵庫県立美術館ほか)、著書に、『アウトサイダー・アート』(光文社新書、2003)、『障がいのある人の創作活動』(編著、あいり出版、2016)、『アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国』(監修、国書刊行会 2017)など。

https://tadashi-hattori.com

藤原貞朗

藤原貞朗 (ふじはら・さだお)

茨城大学人文社会科学部教授、茨城大学五浦美術文化研究所所長

1967年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科とリヨン第2大学で美術史を学ぶ。大阪大学大学院文学研究科助手を経て、2002年より茨城大学人文学部助教授、2012年より現職。近現代フランスの美術研究のほか、美術史学の学史研究を行う。著書に、『オリエンタリストの憂鬱』(めこん、2008|渋沢・クローデル賞、サントリー学芸賞受賞)、『岡倉天心 五浦から世界へ』(編著、思文閣、2018)、訳書に『潜在的イメージ』(ダリオ・ガンボーニ著、三元社、2007)、『塹壕の戦争』(タルディ著、共和国、2017)など。

ギャラリートーク

ゲストによるスペシャルトーク

講師:
藤井素彦(新潟市美術館学芸員・本展企画者)
日時:
2020年3月14日(土)10:30~11:30

※要展覧会チケット、申込不要


担当学芸員による展示解説

日時:
2020年4月11日(土)、4月29日(水・祝)いずれも14:00~15:00

※要展覧会チケット、申込不要

アートナビ・ツアー

アートナビゲーターによる展示解説

日時:
毎週土曜日、日曜日、祝日 各日11:00~および14:00~(ギャラリートーク開催日は除く)

※要展覧会チケット、申込不要

連携企画広島市映像文化ライブラリーにて「式場隆三郎:脳室反射鏡」展関連上映を開催!!

上映日時、上映内容などの詳細は映像文化ライブラリーまたは当館のウェブサイトにて公開。

<広島市映像文化ライブラリー>

広島市中区基町3-1 tel. 082-223-3525 http://www.cf.city.hiroshima.jp/eizou/

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