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第10回ヒロシマ賞受賞記念
モナ・ハトゥム展

2017年7月29日(土) — 10月15日(日)

世界最初の被爆地である広島市は、世界の恒久平和と人類の繁栄を願う「ヒロシマの心」を美術を通して世界へ訴えることを目的とし、1989年にヒロシマ賞を創設し、3年に一度授与してきました。広島市現代美術館では、その第10回ヒロシマ賞の受賞者となったモナ・ハトゥムの受賞記念展を開催します。

1952年にパレスチナ人の両親のもと、レバノンの首都ベイルートに生まれたハトゥムは、イギリスに旅行中の1975年、レバノン内戦の勃発により帰国することができなくなります。以来、レバノンそしてイギリスという異境に暮らしてきたパレスチナ人として、二重に追放された自らの境遇に根ざしながら、疎外された人間の苦しみや、政治的な抑圧、ジェンダーの問題など様々な社会的矛盾を、パフォーマンスや映像、そしてインスタレーションや彫刻で表現してきました。
日本で初めての本格的な個展となる本展では、これまでの代表作を紹介するとともに、受賞決定後に広島を訪れた作家が制作した新作を展示します。ヒロシマと向き合いながら生み出された作品とともに、本展は人類の歴史において最も悲惨な出来事の一つであるヒロシマをさらに普遍的な問題として考えるための機会となるでしょう。

モナ・ハトゥム Mona Hatoum
1952 年にパレスチナ人の両親のもと、レバノンの首都ベイルートに生まれる。ベイルート・ユニヴァーシティ・カレッジでグラフィック・デザインを学ぶが、イギリスに旅行中の1975 年、レバノン内戦の勃発により帰国できなくなり、以来ロンドンに留まる。バイアム・ショー美術学校、スレイド美術学校に通い、ミニマリズムやコンセプチュアル・アートの影響を受けた作品を制作する。
1980 年頃から自伝的なアプローチと身体的な感覚を通して表現したパフォーマンスや映像作品を制作。1980 年代末からはミニマリストの美学を受け継いだインスタレーションによってジェンダーや政治的な課題など、普遍的な問題を扱っている。

基本情報

会期
2017年7月29日(土) — 10月15日(日)
開館時間
10:00–17:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日
月曜日 ※月曜日が祝休日にあたる場合は開館、翌平日休館
観覧料
一般1,030(820)円、大学生720(620)円、高校生・65歳以上510(410)円、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
主催
広島市現代美術館、朝日新聞社
後援
広島県、広島市教育委員会、中国放送、広島テレビ、広島ホームテレビ、テレビ新広島、広島エフエム放送、尾道エフエム放送

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