開館10周年記念 デイル・チフーリ展 現代ガラスの巨匠が創る新・美空間
終了

開館10周年記念
開館10周年記念 デイル・チフーリ展 現代ガラスの巨匠が創る新・美空間

1999年4月17日(土) — 5月30日(日)

華やかで美しい、だがもろくこわれやすいガラスは、長く人々を魅了してきました。ガラスの歴史は5000年以上ともいわれます。この間、技術進歩にともない、魅力的なガラスが数々、生み出されてきました。
1960年代初頭にも画期的な展開がみられました。「スタジオ・グラス」と呼ばれる運動がアメリカから起きます。この運動は個人のスタジオ内でガラス成形を可能にする窯が開発されたことによります。かつてはグループ、または集団で制作していたガラス作品が個人でもつくられるようになったのです。これによってガラス作家は、画家が絵具を彫刻家が粘土をつかって表現するように、ガラス素材をつかった自己表現をおこなうようになりました。ガラス工芸からガラス・アートへの転換をもたらす運動であったといえます。こうして現代ガラスには、様々なオブジェなど、美術造形作品が登場するようになりました。
デイル・チフーリは、アメリカの人間国宝第一号に選ばれるなど、世界現代ガラス界のスーパー・スターともいえる人です。自然の美しいワシントン州シアトルにスタジオを持ち、彼の芸術に賛同する個性的な仲間たちともに盛んな制作活動をしています。そして、その作品は世界各地で紹介されています。ヴェニスの運河や橋々を舞台にしたインスタレーション展示、建築とジョイントした作品、森・湖・川など自然でのインスタレーションなど、これまで誰もなしえなかったスケールと斬新さを求めて果敢な挑戦を続けています。
本展は、デイル・チフーリ自身が、広島にまで来て打合せをするなど全面的な協力があって実現しました。日本では紹介されていない作品を含む、カラフルでスケールの大きい作品によって新しい美・空間を展示室に創り出しています。
花の咲き誇る春、現代ガラスの頂点にあるチフーリ芸術の魅力を十分に味わっていただけるものと思います。

基本情報

会期
1999年4月17日(土) — 5月30日(日)
開館時間
10:00–17:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日
会期中無休
観覧料
一般910(730)円、大学生680(540)円、小中高生450(360)円 ※( )内は前売り及び30名以上の団体料金 ※5月3日―5日は全館無料
主催
広島市現代美術館、中国新聞社、中国放送
後援
アメリカ総領事館、広島県、広島県教育委員会

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