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特別展
アンゼルム・キーファー メランコリア−知の翼

1993年9月18日(土) — 10月24日(日)

1945年、ドイツのドナウエシンゲンに生まれたキーファーは、60年代半ばにナチズムを主題とする作品を制作、発表し、美術界に大きな衝撃を与えました。自らが歴史そのものを演じることによって、歴史を再認識するというキーファー独自の実践的方法は、やがて、ドイツ民族の問題を超え、人間の本質に関わるより普遍的な命題へと向けられましたが、その態度は芸術の意味を問いかけ、絵画に哲学的な内容を付与しようとする芸術家の意思を反映するものであったといえます。
70年代から現在に至るまで、キーファは神話、戦争、宗教、錬金術など、自らの題材の領域を拡張しながら、また、写真、藁、鉛、砂など、様々な素材を用いることによって、物質と精神の混交する壮大なスケールの作品を生み出してきました。物質言語とメタファーに満ち溢れたこれらの作品はキーファーの世界観を現前させると同時に、作品そのものがはらむ意味の両儀性によって見る者に作品の解釈を委ねるものとなっています。
芸術を通して人間存在そして世界の本質を探り出そうとする強固な意志に貫かれたキーファーの芸術は、「芸術の力」を信じてやまないドイツ美術の系譜において、ヨーゼフ・ボイスを継承する新たなる「マイスター(巨匠)」の地位を獲得したといえます。
本展は、作家自身および1987年にアメリカで大回顧展を組織したキュレーター、マーク・ローゼンタール氏の協力を得て、代表的な絵画作品をはじめ、初期の水彩や本の作品、最新の彫刻やインスタレーションなど約70点の作品によってキーファーの芸術を回顧するものです。

基本情報

会期
1993年9月18日(土) — 10月24日(日)
開館時間
10:00–17:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日
会期中無休
観覧料
一般720(570)円、大学生410(320)円、小中高生200(160)円 ※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
主催
広島市現代美術館、中国新聞社
後援
広島県、広島県教育委員会、中国放送

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