2019年6月8日(土)~9月4日(水)
山口啓介 後ろむきに前に歩く
美術家・山口啓介(1962- )は、1980年代後半に方舟を描いた大型の銅版画作品で一躍注目を浴びます。以後も花や種子、心臓、人体とモチーフを変化させながら、絵画や立体など様々な作品を生みだしてきました。一方、東日本大震災が起きた3日後からは《震災後ノート》と名付ける「日記」をつけはじめ、今日まで1日も欠かさず書きつづけています。「人は未来を見ることはできず、見えるのは過去か、今という瞬間だけだから、後ろむきに前に進んでいるようなものだ」とは彼の言葉。本展では、重なる顔をモチーフにした新作もあわせて紹介し、山口の足取りを追ってみます。