岡本太郎「藝術風土記」

1932年から1940年にかけてのパリ滞在のなかで、当時最先端の知識人、芸術家たちとの交流を持ち、帰国した岡本太郎(1911〜1996)は、1951年、東京国立博物館での縄文土器との衝撃的な出会いを経験する。彼はそれらの造形に、洗練されていない、土着的な文化の魅力を見出し、芸術として高く評価した。1957年に『藝術新潮』誌に連載された「藝術風土記」では、彼が訪れた地域で見出した、 人々による日常的な営みや、代々受け継がれた風習の断片が、芸術として捉え直されている。

〈左〉岡本太郎《お墓の石塔の上にイカが干してある》(「藝術風土記」より)1957年
〈右〉岡本太郎《鍾馗様祭り》(新潟)1978年
いずれも川崎市岡本太郎美術館蔵 ©岡本太郎記念現代芸術振興財団