ビデオアートプログラムA第59回:エリン・コーツ

上映作品について

エリン・コーツは、ニュース番組やYou Tubeから引用された車載カメラの映像をデジタル合成しながら、一昔前の映画によくみられる合成映像の不自然さを参照することで、車の内と外で繰り広げられる世界のギャップを映し出します。
運転席にはコーツ自身が演じるドライバー、そして助手席には愛犬が行儀よく座っています。車の間をぬうようなきわどい運転をしながら、ドライバーは平然と身づくろいを始めます。降り始めた雨が激しさを増し、突如、暴風が前の車を襲っても一向に気にすることもなく、また背後から濁流が押し寄せ、土煙とともに巨大な落石が行く手をふさいでも、車はすぐに何事もなかったかのように進んでいきます。
このあとも車の外では、さまざまな災害のシーンが展開していきますが、車内では淡々と日常の行為が続きます。車は迫りくる危険を何とか回避し続けます。しかし、最後には避難する車の流れに逆行し、惨事の中に突っ込んでいきます。

エリン・コーツ

1977年、オーストラリア、西オーストラリア州アルバニー生まれ、パース在住。映像作品だけでなく、インスタレーションやドローイングも手がけ、クリエイティブプロデューサーとしても活躍する。主なグループ展に、2015年「spaced 2: future recall」バース国際美術展、西オーストラリア博物館(パース、オーストラリア)、「Paris Short Film Festival」(フランス)、2017年「The National; New Australian Art」シドニー現代美術館(オーストラリア)がある。

上映作品

世界の果てへのドライブ、2016年、カラー、サウンド、11’22”

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