ビデオアートプログラムA第50回 : デニス・フリンスキー

上映作品について

フリンスキーによる《電線を移るムクドリ》では、無数のムクドリが一斉に飛び立ち、軌道を変え、他の群れと交差する様子がハイスピードカメラで撮影され、コマごとの軌跡を一定時間留める加工が施されています。夕暮れ時、鳥の大群を目にした時に感じるスペクタクルとざわめきが、強烈なイメージによって増幅されます。
一方、《ショウジョウバエが熟した果実を描く-俯瞰で撮影》においては、点線は飛んだ跡、実線は這った跡といった、ハエの動きを視覚化する一定のルールのもと、その軌道がトレースされています。

フリンスキーは他にも、カラスや蛾、蟻といった生物を撮影し、その動態や軌跡を効果的に視覚化する加工を施すことで、自然に由来する形態を作品化してきました。彼は、自然界に潜む、複雑なシステムを現代のテクノロジーによって掬い取り、それらの現象に対する造形的解釈から導き出した視覚効果を通して、私たちに提示するものといえます。

デニス・フリンスキー

1952年アメリカ、オハイオ州ペインズヴィル・オンザレイク生まれ、ロードアイランド州プロヴィデンス在住。1974年ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)卒業。現在、RISD教授であり、フィルム・アニメーション・ヴィデオ学科長。2015年タスマニア・ミュージアム・アンド・アートギャラリー(ホバート・オーストラリア)や2014年「Fridge Art Fair」(ニューヨーク・アメリカ)などでの多くの展覧会に参加。

上映作品

《電線を移るムクドリ》2015年、カラー、サウンド、2’30”
《ショウジョウバエが熟した果実を描く-俯瞰で撮影》2015年、カラー、サウンド、2’00”

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