ビデオアートプログラムA第43回 : ハフィズ・ランチャジャレ

上映作品について

本作は、作者ハフィズ・ランチャジャレと、彼のオフィスで働くアラムという若者との会話をベースとした9分の映像作品です。カメラに向かって話すアラムの映像とともに、カメラはアラムが暮らす都市・ジャカルタの現実を映し出します。不在の父親に代わり母親がジャカルタに出て働き、自身も生活のためジャカルタで様々な仕事につくアラム。社会健康保険制度はなく、完備されない公共施設、貧しい労働者と富裕層との格差など、ジャカルタの実状とアラムの人生が交差し重なります。そのアラムの夢とは、両親を幸せにすること、軍隊に入り、さらには「ジハード」(イスラム教における「聖戦」)に行くこと。この大胆な告白は世界最大のムスリム国家、インドネシアにおいて、貧困が基本的な状況であり続け、宗教を口実に人々がいかに現実から逃れようとしているかを示しています。

ゲスト・キュレーター:アリア・スワスティカ [インディペンデント・キュレーター]

ハフィズ・ランチャジャレ

1971年インドネシア、プカンバル生まれ。ジャカルタ・アート・インスティテュート、ファイン・アート専攻卒業。ジャカルタを拠点に映画監督、映像作家そしてキュレーターとして活動し、ルアンルパ(ジャカルタのアーティスト・グループ)、フォーラム・レンテン(映像作家やジャーナリストによる研究グループ)の共同設立者でもある。光州ビエンナーレ(2002)、イスタンブール・ビエンナーレ(2005)などの国際展のほか、ロッテルダムやトロント、ドバイなど多数のフィルム・フェスティバルに出品。

 上映作品

《アラム:シュハダ》2005年、カラー、サウンド、9’00”

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