ビデオアートプログラムA第37回:R・エリック・マクマスター

上映作品について

およそ全長5.5m、幅3.7mという小さなホッケーリンクに12名のプレーヤーと審判がひしめき合う《行為妨害:形の存在による》のように、マクマスターによる一連の「行為妨害」シリーズでは、登場人物たちが正常なプレーを妨げられる様子が映し出されます。これらの作品は、競技の正常な流れが破綻していることで、なおもプレーを進行させようとする登場人物の姿をユーモラスに描き出すだけでなく、たとえばプレーヤーと審判の身振りやユニフォーム、防具といった競技の構成要素について、それらを意味あるものとする一連の繋がりを失調させ、不合理でちぐはぐな物として浮かび上がらせているのです。それは、スポーツという娯楽に潜む、登場人物のみならず観客をも巻き込んだ慣習や制度に対する、私たちの注意を促すものとなっています。

R・エリック・マクマスター

1979年アメリカ、ペンシルヴァニア州クラリオン生まれ、テキサス州オースティン在住。ペンシルヴァニア州立大学にて彫刻を学び、その後、アリゾナ州立大学にて修士号取得(彫刻専攻)。現在、テキサス大学芸術学部で講師兼デジタル製作ラボ・マネージャーを務める。人々の行為を引き起こし、また制御するシステムとしてスポーツに関心を寄せ、それらをモチーフとした彫刻、映像、写真作品を制作、国内外の展覧会にて発表している。

上映作品

《行為妨害:形の存在による/The Obstruction of Action by the Existence of Form、2012-13年、カラー、サウンド、8’32”
行為妨害:もう一方の不在による/The Obstruction of Action by the Absence of Other、2012-13年、カラー、サウンド、4’45”

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