ビデオアートプログラムA第36回:ヨナサス・デ=アンドラーデ

上映作品について

地震の揺れを国境に関わる軋轢を解消するメタファーとして表現した本作は、紙と発泡スチロールで地形を作ったアニメーションから始まります。ここで起こる架空の地震が南米大陸からチリを引き離し、自由に解き放ちます。ブラジル人である作家の意図はラテンアメリカの国々の歴史的エピソードを通じ、史実の形成を理解していくことにあります。解決の見えない歴史的、今日的な一連の脚本を再構築することで、記録や政策の妥当性、信憑性をも問いかけます。

1904年チリとボリビアは長年の争いを終わらせる和解交渉に調印しましたが、ボリビアは広大な土地と海岸線を失いました。本作は、作中に引用された過去の社会的・政治的混沌とは異なり、チリは国家復興に成功し太平洋の中に漂う平和な島へと、ボリビアは熱望していた海への道を得ていくという虚構の脚本となっています。

ゲスト・キュレーター:ダニエラ・ペレツ[インディペンデント・キュレーター/メキシコシティ]

ヨナサス・デ=アンドラーデ

1982年ブラジル、アラゴアス州マセイオ生まれ。ペルナンブーコ連邦大学にて社会コミュニケーションを学ぶ。2013年クンストハレ・リスボン(ポルトガル)、モントリオール現代美術館(カナダ)で個展開催。2011年イスタンブール・ビエンナーレ、2012年ニュー・ミュージアム・トリエンナーレ、2013年リヨン・ビエンナーレなど多数の国際展に参加。2012年にはフューチャー・ジェネレーション・アートプライズ、特別審査員賞受賞。

上映作品

《太平洋》2010、スーパー8、DVDに変換、12’00”

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