ビデオアートプログラムB『アントニー・ガウディー』 監督:勅使河原宏

『アントニー・ガウディー』
1984年
監督:勅使河原宏
音楽:武満徹
カラー、サウンド
72’00”

アントニ・ガウディ(1952-1926)はスペイン、カタルーニャ地方出身の建築家で、モデルニスモ時代(スペイン語圏におけるモダニズム)のバルセロナを拠点に活動しました。曲線や多彩な装飾を用いた独自の作風を確立し、その作品群はユネスコの文化遺産に登録されています。
監督の勅使河原宏(1927-2001)は、草月流家元であり映画や舞台など多様な分野で活躍しました。本作はサグラダ・ファミリアの建設過程を追ったドキュメンタリーですが、中世の面影の残るバルセロナの路地や広場、活気ある市場、伝統的な舞踏の風景やガウディがしばしば訪れたというロマネスク様式の教会建築などの映像を挿入しながら、ガウディの作品世界に迫っていきます。カサ・バドリョ、カサ・ミラ、グエル邸、グエル公園など代表作の精巧なディテールがクローズアップで舐めるように捉えられ、抒情性を帯びた音楽とともに、まるで有機物のような印象を与えます。
映像と音楽が織りなす流れが終盤のサグラダ・ファミリアに集結していくさまは、カタルーニャ地方の自然や歴史、風土によって育まれたガウディの作風の集大成としてサグラダ・ファミリアという建築が存在していることと、時の経過とともに現在に至るまでその意思が引き継がれていることを改めて強く感じさせます。

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