特別展赤瀬川原平の芸術原論展 1960年代から現在まで


赤瀬川原平(1937-2014)は、前衛美術家、漫画家・イラストレーター、小説家・エッセイスト、写真家といった複数の顔を持つ芸術家です。
前衛美術家としてその経歴をスタートした赤瀬川は、1960年、篠原有司男、吉村益信、荒川修作らとともに「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」の結成に参加。1963年には中西夏之、高松次郎と「ハイレッド・センター」の活動を開始し、「反芸術」を代表する作家となりました。またこのころ制作した一連の《模型千円札》が「通貨及証券模造取締法」違反に問われ、1965年より「千円札裁判」を闘うことになります。その結果、彼の名は現代美術界の外にも広まって行きました。同裁判の控訴審が終了した1968年頃からは、漫画・イラストの領域に活動の場を移し、『櫻画報』の成功によって一躍パロディ漫画の旗手となります。さらに70年代末より文学の世界にも本格的に足を踏み入れ、1981年には芥川賞を受賞しました。80年代以降は、「超芸術トマソン」「路上観察学会」「ライカ同盟」の活動を通して、街中で発見した奇妙な物件を写真に記録・発表し続けました。また1999年、エッセイ『老人力』がブームを巻き起こしたことは、記憶に新しいところです。

このように赤瀬川は、とてもひとことでは言い表せないほど多彩な活動を展開してきました。一方で、様々な分野を大胆に横断しながらも、60年代から近作まで、その制作への姿勢は一貫しています。彼は何かを表現したり、一から創造したりすることよりも、卓越した観察眼と思考力を駆使して、平凡な事物や常識をほんの少しズラし、転倒させることを好みます。そうすることで見慣れた日常を、ユーモアに満ちた新鮮な作品へと変えてしまいます。

赤瀬川原平は、その独創的な作品によって、日本の現代美術史のなかで揺るぎない地位を築く一方、いまなお若い作家たちに刺激を与え続けています。本展は、500点を超える赤瀬川の多彩な作品・資料を通して、50年におよぶ氏の活動を一望します。

赤瀬川原平の芸術原論展 1960年代から現在まで 特設ウェブサイト展覧会チラシ(PDF:1.92MB)

基本事項

会期 2015年3月21日(土・祝) 〜5月31日 (日)
開館時間 10:00〜17:00
※入場は閉館の30分前まで
休館日 月曜日、および5月7日(木)
※ただし5月4日(月・祝)は開館
観覧料 一般1,030(820)円、大学生720(620)円、
高校生・65歳以上510(410)円、中学生以下無料
※( )内は前売りおよび30名以上の団体料金
※5月5日(こどもの日)は高校生以下無料
前売り券の取り扱い場所一覧
主催 広島市現代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
後援 広島県、広島市教育委員会、広島エフエム放送、尾道エフエム放送
協力 白石コンテンポラリーアート
協賛 ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜

関連プログラム

2015年3月22日(日)14:00〜16:00(13:30開場)
松田哲夫+山下裕二トークショー「赤瀬川原平とは何者か」

学生時代に赤瀬川原平と出会い、共通の関心に基づいた数々の活動を展開した松田哲夫氏(編集者、元筑摩書房専務取締役)、そして赤瀬川とともに「日本美術応援団」を結成し、90年代以降日本各地をともに取材し数々の対談を行った山下裕二氏(美術史家、明治学院大学教授)。赤瀬川原平とともに活動を展開した両氏が、その活動について、そして親交を通じて垣間見た人物像について語り合い、赤瀬川原平という多才な表現者の全貌に迫ります。

会場:地下1階ミュージアムスタジオ
定員:120名
※要展覧会チケット(半券可)
※当日10:00より受付にて整理券を配布いたします。

※モカパス会員は優先参加が可能です。モカパス


2015年3月28日(土)14:00~(13:30開場、上映時間135分)
映画上映「利休」

赤瀬川原平が脚本を手がけた、千利休を題材とした映画作品「利休」(1989年)は、監督を勅使河原宏がつとめ、音楽は武満徹が担当するなど、前衛芸術家による演出に加え、豪華な出演陣やセットなど、見どころの多い作品です。赤瀬川が自身の表現と利休の美学に共通点を見出す契機となった本作を特別上映します。

会場:地下1階ミュージアムスタジオ
定員:100名
※申込不要、要展覧会チケット(半券可)

※モカパス会員は優先参加が可能です。モカパス


2015年3月21日(土・祝)、4月18日(土)14:00〜15:00
学芸員によるギャラリートーク

担当学芸員が展覧会について解説します。
※要展覧会チケット、申込不要

※モカパス会員は優先参加が可能です。モカパス


モカパス会員の関連プログラム優先受付についてモカパス

モカパス会員は上記関連プログラムの優先参加が可能です。申込方法等詳細はこちらをご覧ください。
【申込締切日】
・松田哲夫+山下裕二トークショー「赤瀬川原平とは何者か」/2015年3月12日(木)
・映画上映「利休」/2015年3月18日(水)

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《ヴァギナのシーツ(二番目のプレゼント)》1961/1994

《不在の部屋》1964/1994

赤瀬川原平《押収品-千円札パネル作品III》1963、広島市現代美術館蔵、©赤瀬川原平

《模型千円札Ⅲパネル作品》1963

《『櫻画報』より(馬オジサンと泰平小僧)》1971

《路上観察学会発会式》1986

《ライカⅢg》2000

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