広島市現代美術館は1989年、公立館としては国内初の現代美術を専門とする美術館としてオープンしました。その30周年を記念し、活動の軌跡および、その基盤となった美術館建築を中心に紹介する本展では、これまでに当館が収集してきたコレクション、および活動を物語る資料を中心に、一部の参加作家による新作等を加え、全館を用いた展示を行います。観客、建築、場所、保存、歴史、逸脱、あいだ、といったキーワードを通して、その歩みを振り返るとともに、美術館の果たすべき役割、そして活動を支える諸要素を改めて捉えなおします。
月曜日
ただし、4月29日(月・祝)5月6日(月・休)は開館、
5月7日(火)は休館。
日笠保 《ゲンビブランコ》のイメージ図
(ゲンビどこでも企画公募2007 コンセプト賞受賞)
飯川雄大《デコレータークラブプロジェクト「衝動とその周辺にあるもの」》
(ゲンビどこでも企画公募2017入選作品)
谷田真+名城大学建築学科谷田研究室《どこでも・何にでも・ファニチャー》
(ゲンビどこでも企画公募2009入選作品)
有川滋男《(再)解釈:ラージアイランド》
(ゲンビどこでも企画公募2018入選作品)
ワークショップ3「XXXではXXXを募集します」
2019年4月20日(土)①10:30~12:30 ②14:00~16:00 *要事前申込
竹之下亮《うたをください》
(ゲンビどこでも企画公募2011入選作品)
パフォーマンス「うたをください」
2019年4月13日(土)11:00~ *申込不要
松田るみ《ビュートレス−美術館のうちとそと−》
(ゲンビどこでも企画公募2017入選作品)
ワークショップ1「ビュートレス」
2019年3月10日(日)10:30~12:30、 13:45~16:30 *申込不要
チームやめよう《違法駐輪やめよう》
(ゲンビどこでも企画公募2009入選作品)
もとみやかをる《「修正と再生」美術館の壁を金継ぎ》2008
(常設展示)
言うまでもなく、観客の存在なくして、美術館は存続しえません。こうした美術館という場の特質を象徴するかのような、観客の働きかけや参加によって成立する作品を、本展のはじまりを飾るセクションで紹介します。
広島市現代美術館はそれ自体が建築家・黒川紀章によるひとつの作品でもあり、また、恒久設置される彫刻作品や館内の数々の意匠と一体となった、作品収蔵と鑑賞のための場でもあります。このコーナーでは、建築作品としての魅力をさぐると共に、家具やサイン計画といった意匠、さらには、建築と一体となった彫刻作品を中心に紹介します。
美術館とそれらが設置された場所とは切っても切り離せない関係にあります。加えて、広島が被爆都市としての意味合いを強調して語られるとき、「ヒロシマ」とカタカナで記されます。当館において、「広島」と「ヒロシマ」という2つの都市の名はいずれもが、活動の重要なテーマとなってきました。
美術館の重要な役割のひとつに、作品や資料の収集と保存があります。そうしたなか、現代美術における、伝統的ではない材料や技法を用いた作品や、まったく異なる考えに基づく作品の出現は、作品を残すということに、大きな課題を投げかけています。
※修復事業として、油画作品のニス除去を行います。(展示室内、不定期開催)
対象作品:吉原治良《COMPOSITION 53》1957
美術館の活動は、その連続性や積み重ねの中でその都度検討され、方向付けられてきました。当館の準備室が設置されてから現在までの歩みを関連作品や資料を交え、広島を拠点に活動するデザインユニット・又又(マタマタ)による構成で振り返ります。
歴史や背景を踏まえることと、想像によって飛躍させること。作家・田村友一郎は、場所や事物の背景を探りつつ、諸要素を空想的に結びつけた物語を紡ぎ、インスタレーション作品へと結実させます。本展では、当館の建築や開館当時の時代に関する探索と大胆な連想を展開させます。
*要展覧会チケット、申込不要
「ゲンビどこでも企画公募2017」展示風景
「ゲンビどこでも企画公募2017」展示風景
美術館の窓ガラスから見える風景をクレヨンでなぞります。できあがったものは、作品として展示されます。
*参加無料、申込不要
松田るみ(まつだ・るみ)
美術作家。1980年長野県生まれ。2007年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。「私とは何か」という問いから制作を始める。在学中より、パフォーマンス、映像、インスタレーションを中心に活動を続けるほか、「世界」と「私」との関係性の中で、自身の立ち位置が変化すると同時に世界も変化することをテーマに、各地でビュートレスのワークショップを行う。ゲンビどこでも企画公募2017入選。近年の個展に「ポジション2017 介 - 生と死のあいだ」(名古屋市美術館、2017)、「When I am laid in earth -私が大地に横たわるとき-」(美濃加茂市民ミュージアム、2017)など。
ふじ・紙のアートミュージアムでのワークショップ
「死と生を考える」の様子
ふじ・紙のアートミュージアムでのワークショップ「死と生を考える」の様子
人の死亡に関連した新聞記事をもとに、そこから感じたことや考えたことを絵で表現し、あとで作文をします。ドローイング、作文は、北山善夫作品の一部として展示に加えられます。
*参加無料、要事前申込(応募者多数の場合は抽選)
北山善夫(きたやま・よしお)
美術家。1948年滋賀県生まれ、京都府在住。紙と竹による立体作品や、粘土で造った人体を精密に描写した平面作品によって死と生を強く探求する。1982年、第40回ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)出品。1983年、第2回バングラディシュ・ビエンナーレ出品、金賞受賞。2000年、越後妻有アートトリエンナーレ(新潟県)、2010年、第4回中国北京国際美術ビエンナーレなど国内外の展覧会に参加。主なパブリックコレクションに、国立国際美術館(大阪府)、広島市現代美術館、愛知芸術文化センターなど。1992年、日本芸術大賞受賞。2011年、京都府文化功労賞受賞。
[申込方法]
下記応募フォームから、または往復はがきに、ワークショップの名前、参加希望者の氏名(1通につき3名まで)、年齢、住所、電話番号を明記の上、ご応募ください。
往復はがき宛先:〒732-0815広島市南区比治山公園1-1 広島市現代美術館「特別展ワークショップ」係
締切:2019年3月1日(金)必着
架空の職業の映像作品(部分)
「ゲンビどこでも企画公募2018」展示風景
架空の職業の映像作品をみながら自由に想像をひろげ、架空の社員募集要項をつくります。 できあがったものは会期中、展覧会で紹介されます。
*参加無料、要事前申込(応募者多数の場合は抽選)
有川滋男(ありかわ・しげお)
アーティスト。1982年東京都生まれ。2006年、東京芸術大学音楽環境創造科卒業。2014年より2年間、アムステルダムのアーティスト・イン・レジデンスプログラム、ライクスアカデミーにて映像やビデオインスタレーション、写真作品などを制作。近年の主な上映歴に、ロッテルダム国際映画祭、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭、オーバーハウゼン国際短編映画祭、香港国際映画祭、バンクーバー国際映画祭など。ゲンビどこでも企画公募2018原久子賞受賞。
[申込方法]
下記応募フォームから、または往復はがきにワークショップの名前、参加したい回、参加希望者の氏名(1通につき3名まで)、年齢、住所、電話番号を明記の上、ご応募ください。
往復はがき宛先:〒732-0815広島市南区比治山公園1-1 広島市現代美術館「特別展ワークショップ」係
締切:2019年3月28日(木)必着
ダンサーの竹之下亮が観客の「翼をください」に合わせて踊ります。観客も歌って踊りながら 一緒に作品をつくる参加型パフォーマンスです。パフォーマンスの映像は会期中展示されます。
「ゲンビどこでも企画公募2011」パフォーマンスの様子
「ゲンビどこでも企画公募2011」パフォーマンスの様子
作家の言葉:
100人で「翼をください」を歌って、踊ります! みて、ふれて、うごいて、パフォーマンスを体験しませんか。 子供からお年寄りまで、誰でも大歓迎! 当日竹之下も、妻と娘(2歳)と一緒に参加します。 ぜひぜひ、お待ちしています。
*参加無料、申込不要
竹之下亮(たけのした・りょう)
ダンサー。1977年熊本県生まれ。イスラエル在住。京都造形芸術大学芸術学科卒業。能楽を学びながら身体の面白さに目覚め、ダンスを始める。2009年、アーツチャレンジ2009(愛知県)にて舞踏部門入選。劇場に限らず、美術館や路上など場所の特性を活かしユーモアをまじえて踊る。ゲンビどこでも企画公募2011入選。2014年より、The school of Visual Theater(イスラエル)にて演劇を学び、Ta Opera Zutaの演劇作品に参加しイスラエル、東京公演を行う。
担当学芸員による展示解説
*要展覧会チケット、申込不要
アートナビゲーターが展覧会について解説します。 本展は全館を用いた展示になるため、第一会場と第二会場に分けて会場全体をめぐります。
11:00~11:30 第一会場、11:45~12:15 第二会場
14:00~14:30 第一会場、14:45~15:15 第二会場
*要展覧会チケット、申込不要
学芸員によるレクチャーを受けた展示解説の専門スタッフ。展覧会を分かりやすく解説します。
?マークのバッジをつけて会場に常駐しているので作家や作品について気になることがあったら気軽におたずねください。
広島市現代美術館の30年が
ギュッと詰まった展覧会カタログ
[目次]
※会期終了後の購入について
売り切れ及び価格や送料が変更になる可能性がありますので、館ウェブサイトのショップページでご確認ください。
価格:500円(税込)
サイズ:105×170mm
内容:ポストカード11枚(表紙含む)+ご挨拶ページ2枚
当館ミュージアムショップでお買い求めいただけます
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